「妊活ED」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
タイミング法で妊活しているカップルが、直面することの多いトラブルです。
「どうなったら妊活EDといえるの?」
「実際に困っているけど、治療はできるの?」
など、疑問に思っている方も多いでしょう。
この記事では、
・改善するための心がけ
・治療薬
・代替の妊活法
などについてまとめています。
実際に困っている方もそうでない方も、知っておくべき情報ばかりなので、ぜひ最後までお読みくださいね。
男性は意外と繊細なようです。
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妊活EDってなに?
EDとは勃起不全とも訳され、「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないこと」
また、ただ勃たないだけでなく、「最初は勃起しても、途中で萎えてしまう」など、射精まで至れない状態のことも指しています。
そして妊活EDは、妊娠のための性交渉においてED症状が出てしまうこと。
「タイミングED」「子作りED」とも呼ばれています。
妊活で主流なのが、タイミング法(女性の排卵日に合わせて性交渉を持つこと)。
この「特定の日に子作り目的で行う」のが男性にとってプレッシャーとなり、心因性のEDに繋がってしまうのです。
妊活EDは心因性のものなので、一度うまくいかないことがあると、
「どうしてうまくできないんだろう」
「次も失敗したらどうしよう」
など不安要素が増えて、より悪化する負のスパイラルに入ってしまうことも多いです。
タイミング法を行う男性のうち約3割ほどが、子作りのプレッシャーからEDを自覚しているとも言われています。
また、EDというと中年以降の男性に多そうなイメージですが、妊活EDにおいては20代、30代の男性が増えてきています。
妊活EDは、どのカップルにも起こりうる身近なトラブルなのです。
では、男性が妊活EDになってしまった場合、どのように改善していけばよいのでしょうか。
妊活EDの原因でもある「プレッシャー」を避ける妊活について、考えていきます。
男性のプレッシャーにならない妊活法とは?
妊活EDは心因性なので、不必要な緊張を避けるのが大事です。
子作りのためではなく、自然な愛の表現方法として性交渉できるのが理想的。
実は、勃起は緊張(交感神経が優位)状態ではなく、リラックス(副交感神経が優位)状態で起こります。
子作りに対する義務感やプレッシャーを感じると、交感神経が働き、うまくできなくなってしまうのです。
実際、妻想いの夫こそEDになりやすいとも言われています。
タイミング法を始めると、性交渉がタイミング日のみになってしまうカップルも多いもの。
でも、日頃からスキンシップとして、愛の表現として性交渉を楽しめていれば、男性もリラックスでき、副交感神経が働いてスムーズに行えるかもしれません。
一度「子作り」という観念を外してみて、パートナーとの性生活を見直してみるのも良いかもしれません。
また、排卵日の伝え方については、相手の性格に合わせて工夫するのが良いでしょう。
「直接言われたほうがやる気につながる」タイプなら、出勤前や寝る前に伝えたり、基礎体温表や排卵検査薬を一緒に見て共有してもいいですね。
「ハッキリ言われると恥ずかしい」タイプなら、雰囲気でそういうシチュエーションに持ち込むのがいいのではないでしょうか。
もしくは、メモやメールで伝える、特定のスタンプを送る、などやんわりと伝える方法があります。
夫婦だからこそ、相手に合わせて一番プレッシャーにならない伝え方ができるといいですね。
また、パートナーに妊活EDの症状が出たとき、女性も非常に複雑な心境であることは容易に想像できますが、パートナーを責めないよう気をつけましょう。
男性のプライドが傷ついてしまうこともありますし、さらにプレッシャーになってしまいかねません。
一方で、言動や性生活の見直しとは別に、EDの症状を改善する方法があります。
それは、薬による治療。
次は、EDにおいて有効な薬についてご紹介します。
妊活EDは薬で治せる?
日本では、「PDE5阻害薬」と呼ばれる3種類のお薬が、ED治療薬として認可されています。
・バイアグラ
…最も古くからあり、スタンダードなお薬。即効性で、1,2時間でピーク、効果が約4時間持続。
・レビトラ
…即効性で、1,2時間でピーク、約8時間持続。
・シアリス
…効果がマイルドで、3時間ほどでピーク、約36時間も持続。
ED治療薬は、どれも体の血行を良くするお薬。
血管拡張作用により、陰茎への血液流入を良くして、勃起をサポートします。
ポイントは、性的興奮そのものを起こすものではなく、勃起やその維持を補助するものであること。
性的興奮や刺激があれば、ほぼ確実に勃起し、それを維持することができます。
ED薬は血流を良くするだけのものなので、精子の質を悪くしたり、胎児に影響を与えることはなく、依存性もありません。
薬のサポートによって性交渉がうまくいけば自信につながり、その後のEDが改善される…という良いサイクルを生み出すことができます。
ただ、狭心症や高血圧など、一部の治療薬とは併用ができません。
食後すぐに飲むと吸収率が下がるなど、お薬によって注意事項もあるため、病院で直接医師から説明を受けたうえで処方してもらうのがオススメです。
一方、病院に行くのは抵抗がある、行く時間がない…という方もいますよね。
薬に頼らず、妊活する方法はないのでしょうか。
そこで次は、自宅でできる妊活法をご紹介します。
シリンジ法もいいかも?!
性交渉が難しいカップル向けの妊活法として、「シリンジ法」というものがあります。
「シリンジ」とは注射器のこと。
簡単にいえば、精液をシリンジで吸い上げ、腟内に注入するという方法です。
つまり、男性が「性交渉は難しくても、自慰でなら射精ができる」場合に有効です。
●シリンジ法のやり方
1.男性側が、採精用のカップ等に精液を出しておく。
2.シリンジの先端に、カテーテル(腟内に挿入する管の部分)をセットする。
3.シリンジを少し引いて、少量の空気を入れておく。(注入後に精液が残ってしまうのを防げます)
4.シリンジで精液を吸い上げる。
5.カテーテル部分を腟内に挿入し、精液を注入する。
6.精液が出てこないよう、しばらく安静にする。
いわば手動の人工受精とも言えますが、意外と簡単にできそうですよね。
実際、不妊治療の病院で薦められていることも多いようです。
シリンジ法で使う器具は、インターネットで購入できます。
腟内に挿入するものなので、個包装で清潔に使えるものを選びましょう
。
ED薬での治療と、このシリンジ法を組み合わせるのも良さそうですよね。
選択肢のひとつに入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
妊活EDは、子作りのための性交渉における義務感やプレッシャーから射精までに至れない、心因性のものだということが分かりましたね。
勃起は意外にも、リラックスした副交感神経が優位な状態で起こります。
できるだけプレッシャーにならない声かけなど、相手に合わせた対応が大事です。
どうにもならないときは、自分たちだけで解決しようとせず、治療薬やシリンジ法などの対処法に頼ることもできるので、思いつめすぎないようにしたいですね。
また、タイミング日のみの性交渉だとどうしても義務感が強まってしまうもの。
日頃からスキンシップを取るなど、緊張しない性生活ができると理想的ですね!
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