「福さん式」というのを聞いたことがあるでしょうか。
妊活について情報収集していると、特に体験談のブログなどでよく出てきます。
なんと、妊娠しやすい時期や、妊娠しているかどうかが分かるというのです。
「なんだか難しそうで、よく分からない」
「できるだけ自然に妊娠したいけど、私にもできる?」
こう思っている女性は多いのではないでしょうか。
この記事では、福さん式による、排卵時期や妊娠兆候を知る方法やポイントを紹介します。
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福さん式とは?妊娠した時と生理前の子宮口の違いは?
「福さん式」を取り入れている方も多いですよね。
そんな人を見て「福さん式って何?」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
福さん式のやり方や、福さん式で何が分かるのか、ひとつずつ説明していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
福さん式ってなに?
福さん式とは、元助産師の「福さん」が、自身の経験をもとにインターネット上で公開した妊活方法です。
「不妊と思っているあなたへ」というタイトルのサイトで、2002年ごろ公開されました。
不妊相談なども丁寧に行われ、妊活に悩む女性たちの間で大きな話題になりました。
が、福さんは2006年に活動停止宣言をされ、サイトは既に閉鎖されています。
福さん式の大きな特徴は、自分で内診を行うことです。
自分自身でおりものの量や状態、子宮口の位置や硬さなどを観察するんです。
排卵日前後や月経が始まったとき、あるいは妊娠したとき、一般的におりものや子宮口がどう変化するのかが紹介されています。
これによって、排卵日を予測し、タイミングを適切に取ることで妊活に役立つのです。
「自分で内診を行う」というと、驚いてしまう人もいるでしょう。
デリケートな場所ですし、自分の目で見えないので、不安になるのはもっともです。
正しい手順で、適切に行いたいですね。
福さん式のやり方は?
まずは自分で内診する手順を紹介します。
①手を石けんで清潔に洗います。
膣内を傷つけないように、爪は短く切り、先を丸く整えておきます。
②指を膣内に挿入します。
脚を肩幅に開き、体の力を抜きましょう。
膣壁に沿って奥まで指を進め、子宮口を探します。
③膣の奥に指が当たったら、盛り上がっている場所を探します。
その中央部分の先が子宮口です。
④指先で子宮口の硬さや開き具合などを確認します。
子宮口の位置や硬さは、だいたい次のとおりです。
排卵直前:子宮口が徐々に下がって開く
排卵後:子宮口が硬くなる
月経中:子宮口は下がって低い位置にあり、子宮口は開いている
⑤子宮口の周囲でおりものを採ります。
指をぐるりと一周するように動かします。
可能であれば、2本の指を入れて、つまむようにしても採りやすいでしょう。
子宮口は、慣れないうちはなかなか分かりづらいです。
繰り返し行い、自分の体の変化を直接自分の手で触って確認していくことで、だんだん分かるようになっていきます。
おりものは、たくさん出てショーツにつくという人もいるでしょう。
しかし、おりものが体の外に出るまでに時間がたっていたり、空気に触れて状態が変わってしまったりで、正しく状態を把握できないことがあります。
必ず、膣の奥(子宮口付近)のおりものの状態を観察するようにしましょう。
量の他に、色や透明度、粘りなどの状態をみます。
まずは自分の状態を知るための基本的な方法を押さえました。
妊娠の確率を上げるために、これらをどう活かすかを、福さんは詳しく解説されています。
福さん式で妊娠しやすい時期がわかる?
福さん式で最も重要なメッセージのひとつは「排卵日では妊娠しない!」というものです。
排卵日の当日にタイミングを取ったり人工授精を行ったりでは遅いと言われており、
妊娠しやすい時期は「排卵前の4日間、中でも2~3日前がベスト」としています。
では、排卵日はどのように見極めたらよいのでしょうか。
福さん曰く「糸を引くようなおりものが出てから4~5日で排卵」です。
排卵の前に出るおりものは「卵の白身にヨーグルトと牛乳を混ぜたような、糸を引くゼリーのようなもの」と表現されています。
おりものがこのような状態になっている間は、毎日あるいは1日おきにタイミングを取るのが有効です。
なお、排卵が終わると、おりものは「普通の」白い糸を引かないベトッとしたものに変わります。
おりものの量は、一般的には排卵直前あたりに最も多くなります。
ただ、量は人によって様々なので、おりものの量の変化よりも、糸を引くような状態かどうかで判断しましょう。
人によっては「排卵痛」といって、排卵の際に特徴的な症状が出ることもあります。
膣と腸の間にあるダグラス窩という部分に卵胞液が溜まることによって鈍痛が起こると解説されています。
例えばこのような症状です。
・座ったときに肛門に響くような痛みがある
・腹部がつれるように痛む
また、排卵痛の症状が出るタイミングも、その人により異なります。
排卵の前ぶれのように症状が起こることもあれば、排卵後に痛くなることもあります。
さらに排卵が左右どちらで起こるかにより変化する場合もあるようです。
おりものの変化は直観的に分かりやすく、妊娠しやすい期間を的確に捉えられますね。
また、排卵の時期にあてはまるような症状があれば、とても強い情報です。
さらに、福さん式では、妊娠した場合の体の変化にも触れられています。
妊娠した時と生理前の違いは?
福さん式が紹介する妊娠の兆候は、大きくは、子宮口の状態の変化と、基礎体温です。
妊娠している時の子宮口は、ギュッと閉じ、位置も指が届かないくらい遠くなります。
これは、胎児が成長しやすい環境に子宮が変化するためといわれています。
また、妊娠した場合の基礎体温の変化も特徴的です。
排卵後、基礎体温が上がって高温期に入ることはよく知られていることですよね。
さらに、福さんによると、排卵直後に上がった体温が、4~5日横ばいが続いた後さらに上がる(0.5℃くらい)ということです。
これを「妊娠二段上がり」と呼んでいます。
子宮口の状態や基礎体温の妊娠成立直後の変化は、医学的には証明されておらず、はっきりと理由は分かっていないようです。
これらの情報のメリットは、妊娠検査薬を使うタイミングよりも前に妊娠の兆候に気付けるということです。
このサインが出たから妊娠していると確約するものではありませんが、自分の体の状態の変化を知るひとつの目安として活用して見てはいかがでしょうか。
妊娠しているのかどうしても気になる!!という方はこちらの記事も参考にしてください♪
妊娠検査薬はいつから反応する?フライング?偽陽性って?
まとめ
この記事では、福さん式と呼ばれる、自分で子宮口やおりものの状態をみることで排卵時期や妊娠の兆候を知る方法を紹介しました。
助産師として、数多くの女性の体を見てきた人の経験に基づくもので、説得力が大きいですね。
また、特別な道具や費用は必要なく、自宅でいつでもできるところもメリットです。
女性側にも男性側にも明らかな原因がない場合や、できるだけ自然な形での妊娠を望む場合に、特におすすめできる方法といえるでしょう。
自分の体の状態を知り、向き合うことで、妊活ライフがよりよいものになるといいですね。
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